紅茶を口に含んで嚥下した。
何の変化もなく、安堵する。
でも注意はしないと。
話が終わるまでは。
Not Father BABY
「で、。どうして帰ってきたんだい」
ピナコばっちゃんは紫煙を吐いてから、真剣な顔して問うた。
「まるで帰ってきた事が悪いみたいな言い方ね」
微苦笑したら、ウィンリィと似たような事を言われた。
「絶対帰って来ないって啖呵切ったのはお前だろう」
呆れられた。
「そんな昔のこと覚えてないよ」
笑ったのは、嘘を隠すため。
覚えてるに決まってるじゃない。
だってあれは、人生の決断とも言える出来事だったから。
「で、何で帰ってきたんだい」
今度こそ答えろと、表情は言っている。
「…言わなくちゃ駄目だよね」
「決まってるだろ。そうでなきゃ、あたしらは心が気持ち悪いまんまだよ」
そう…だよね。
言わなくちゃだよね。
大丈夫、大丈夫よ。
呪文のように何度も心の中で唱える。
妙に喉が渇いたが、危険信号が出だしたので、カップを持ち上げた状態のまま
私は二人の疑問に答えた。
「妊娠したの」
微笑を浮かべながら。
二人は言葉を発すことが出来ないほど驚いたらしく、目を見開いて口を開けた状態で私を見ている。
果たして二人の頭の瞳に私の姿は映っているのだろうか。
やだな、何かこの間。
何か言うのなら言って、何か聞のんだったら早く聞いて欲しい。
そう願った矢先、ウィンリィが口を開いた。
「妊娠…ってことはお腹の中に赤ちゃんがいるってこと?」
少し震えている気がするのは気のせいだろうか。
ウィンリィが言葉を発したことで、強張った緊張が少し解れたのか、ばっちゃんもゆっくりと言葉を発した。
「ちゃんと医者に見て貰ったのかい…?」
「うん。体調が悪くて…吐いたりしてね、お医者さんに見て貰ったら「おめでたですね」って言われた。
3ヶ月だって」
二人とは正反対に、私はずっと微笑を浮かべ続けている。
それが〔仮面〕だってことに二人は気付く余裕もないだろう。
仮面の裏は、不安・緊張・悲しみ・切なさ。
そして、あの人に対する愛しさ、そして申し訳なさでいっぱい。
「ってことは育休で帰ってきたの?」
「ううん、違うよ」
オロオロとしているウィンリィとは反対に、ばっちゃんは冷静が戻ってきたようでパイプ銜え、紫煙を思いっきり肺まで吸い込んで、
勢い良く吐き出した。
「相手は誰だい」
出来れば聞かれたくなかった。
でも、聞かれるのが普通だよね。
心構えが出来てなかった訳じゃないけど、やっぱり言うのは少し抵抗がある。
躊躇う私を、ばっちゃんは刺すような視線で見つめている。
ウィンリィは、まだオロオロと、私達を交互に見ていた。
+++++++++++++++
つまりこういう話なんです……
好きなんです!
結婚系とか妊娠系とか。
結婚系は結婚後じゃなくて結婚前を書くのが好きですvv