水平線は 海と空を分けるための境界線。 じゃあ、人と人との間には、どんな境界線がある?  彼と彼女の境界線 「周助ぇ〜〜」 教室の後ろのドアから顔出して、幼なじみのが僕を呼ぶ。 「英和辞典ありがと」 「どういたしまして。落書きとかしてないよね」 冗談で、辞典をパラパラと捲ると、が唇を突き出しながら 「そんなことするわけないでしょ!」 その表情に、思わず可愛いなと思ってしまう。 好きだけど、いつも「幼なじみ」という僕達の間にある境界線が 邪魔をする。 一線を越えてしまいたいけど、僕はいつも考えてしまう。 もし、が僕のことをなんとも思っていなかったら、僕達はどうなる。 僕達から「幼なじみ」という関係をとったら何が残る? 家が隣同士で、小さい頃から毎日のように遊んでいて、との思い出は たくさんある。 でも、今の僕はそれさえ憎んでいる。 幼なじみじゃなければ、僕はこの想いを伝えることができるのに。 昔のことを知りすぎなければ。 昔を知っているからこその恥ずかしさもあるから。 何もかもを、恨みたくなる。 もし、の気持ちも考えずに そのあとどうなっても良いと僕が考え、一線を越えたとしたら。 君はどんな顔をする? 今日は、試合が明日に控えているという事もあって、部活は竜崎先生の話だけだった。 着替えて、部室を出て、レギュラーの皆と明日のことについて話しながら歩いていると 後ろから制服をぎゅっと掴まれた。 吃驚して振り向いていると 「!」 走って来たらしく、少し息を切らしながら僕を見て微笑んだ。 「由美子さんに言われたの」 「何て」 「良く分かんないけど、今日周助と帰ると良いことがあるってさ。由美子さんの 占いは良く当たるから、一緒に帰ろ!・・・・・って、もしかして私、邪魔?」 レギュラーのみんなを見て言う。 「別に邪魔じゃない」 「ただ明日の最終確認をしてるだけだしね」 「その占いって、俺達は入っちゃうと外れちゃう〜?」 英二の問いに、は考えてから首を横に振った。 「じゃあ一緒に帰ろうか」 「うん」 は微笑んだ。 僕が思うに、これは姉さんがくれたチャンスなんだと思う。 皆と別れて、と二人で並んで帰る。 僕は、どうしたらいいんだと頭の中で悩んでばかりで会話を疎かにしてしまっていた。 そしたらが 「周助?話聞いてる?大丈夫?」 僕の顔を覗きこんでくる。 「ちょっと考え事してた」 「あぁ。明日の試合のこと?大丈夫だよ。周助なら全勝間違いなし!」 「そうじゃなくて・・・・・・」 越えてしまおうか。 境界線。 僕達から境界線をとったらどうなる? もし、海と空の境界線がなかったら どこもかしこも同じ青一色になるだろう。 じゃあ、僕達は・・・・・・・・・・? 試したくなった。 がどんな表情をするか。 もう、越えてしまおうと思った。 「・・・・・・僕は、のことを考えてたんだ」 「私?」とは自分を指差す。 「もしかして、忘れ物しすぎとかもうちょっと痩せた方が良いとか思ってた んじゃないでしょうね?!」 「違うよ。僕はね・・・・・・・・」 一線を越える瞬間。 しかし、あんなに悩んできたのに不思議と恐くなかった。 「のことが好きなんだ」 雰囲気も何もなく。 ただいつも話すように言ったから、一瞬は何を言われたか分かんなかったらしく 「はい?」と疑問符をあげて首を傾げた。 そして「あっ」と声をあげて、顔をみるみる赤くさせていく。 「そんな馬鹿な。女子から絶大な人気を誇る、手塚に続いてテニス部二位の 周助が私を好き?そんなバレバレな嘘ついて・・・・・・怒るよ」 握り拳を僕に見せる。 「嘘じゃないよ。本当だって。僕はが好きなんだ。信じられないんだったら 何度でも言ってあげる。僕はが好き、僕はが好き、僕は・・・・」 「あぁ、もういい!ストップストップ!!」 赤面しながら、僕の口を両手で押さえる。 「分かった」 「返事は?」 「・・・・・・分かんない」 「じゃあもっと言ってあげる。僕・・・・・」 「あぁーーー!ダメ!ストップぅー!」 赤面して慌てるが凄く可愛くて、僕は声をだして笑ってしまった。 は「もう」と唇を尖がらせてから、小さく背伸びをして 「私も好きだよ、周助」 僕の耳元でそう囁いた。 境界線を越えたら、僕達は恋人になった。 境界線をとったら、僕達はお互いにお互いの色を自分の中に取り込んだ。 ねぇ、。 今度は二人で、水平線を見に行かない? ++++++++++ 幼馴染という関係はスキです。 だからこれからもっと幼馴染関係のドリ書きたいなぁ〜と思います♪
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