call in love
「ねぇねぇ、梁ちゃん梁ちゃん」
「何だよ」
つい最近、やっと幼馴染という関係から抜け出し恋人という関係になる事が出来た。
嬉しくて仕方がないが、表情や態度には出さない。
別にこいつに知られるのは良いんだけど、他の奴らに冷やかされるのが気に入らねぇ。
帰り道はだいたい一緒。
が母さんの手伝いをする日以外は、練習室で俺が終わるのを待っている。
付き合いだす前と全く変わらない日常。
けれど、関係が変わっただけで、全く違うように感じられるから不思議だ。
もう直ぐ家に着く。
は俺の袖を引っ張って、上目遣いで名を呼ぶ。
そんなに何度も呼ばなくても、直ぐ近くにいるから聞こえている。
それなのに弾むように呼ぶ姿は・・・・・・やべぇ、可愛い。
隠すように微苦笑して反応を返す。
「今日の夜、電話して良い?」
「あぁ、良いけど」
「遅いけど大丈夫?」
「遅くなったら大変なのは、俺よりお前だろ?」
「私のことは良いのぉー!じゃあ、電話するね」
「おう」
のマンションの前に着いたので、ここで別れる。
笑顔で振られた手に、振り返して。
エレベーターに乗るまで見送って、背を向けた。
電話なんて、何時もは『今からかけるね』というメールを直前にいれるのに。
一体今日はどうしたんだ?
疑問に思ったが、些細なことなのでそれは直ぐに消えてしまった。
そして電話がかかってきたのは、もう今日が終わるという頃で
電話越しのは何だか眠そうだ。
「大丈夫か?」
『ん〜、何が〜?』
「眠いだろ」
『ね、眠くないもん!梁ちゃんが眠くないなら私だって眠くない!』
「なんだよそれ」
苦笑して。
そしてまた、疑問が心を支配し始める。
何時もだったら、11時には電話を終わらせるのに
何故今日はわざわざこんな遅い時間にかけてきたのだろうか。
話しながら、頭の片隅で考えていたけれど
答えは一向に見つからない。
別に気にすることでもないか。たまにはこういうこともあるさ。
と、疑問を消そうとした。
受話器越しのの声が、跳ねる。
どうしたんだ?と言おうとしたら、いきなり
『10、9、8・・・』
カウントダウンをし始めて
理解が出来ず、頭の上に大きなクエスチョンマークが浮かぶ。
どう対応して良いのか分からず、ただカウントダウンが終わるのを待った。
『5、4、・・・』
の声が、大きくなっていく。
そして
『2、1・・・ゼロぉー!梁ちゃん、お誕生日おめでとう!』
「へ?」
直ぐに反応を示すことが出来なかった。
ケータイを見てみると、『7/25 0:00』
あぁ、そういえば俺誕生日なんだっけ・・・・・・
と、今まで忘れていたことに気付き
分かった途端、嬉しさと愛しさが溢れ出して。
「・・・サンキュウな」
『うん!・・・・・・プレゼントは明日ね』
「おう、分かった」
『帰り、家に寄って。荷物になっちゃうし』
「分かった」
『じゃあ、おやすみ〜。眠い・・・・・・』
「やっぱり眠いんじゃねぇーか!」
『うっ・・・今眠くなったの!』
「はいはい。まぁ、直ぐ寝ろ。じゃあな。おやすみ」
『うん。また明日、梁ちゃん。大好き』
「ッ!」
最後に眠そうな声で発された言葉が
もう、最高の誕生日プレゼントな気がした。
顔が赤くなる。
電話が切れて、もう今日は繋がらない。
電話を握り締め、土浦は立て膝をし、そこに肘をついて頭を預け
大きく息を吐いた。
顔はまだ、赤い。
恥ずかしさと愛しさと、嬉しさと幸せと。
そして自分の中に眠る、ある動物に気付いてしまって。
「あいつ・・・・・・今、目の前にいたら・・・・・・って、何考えてんだよ俺!」
自分も寝ようと、電話を机に置いた。
そしてふと思い、また赤面する。
明日はの家へ行く。
両親はいるかは分からないが、いたとしてもどうせ通されるのはの部屋で。
二人きり=チャンス!
何のだよ!と心の中で一人ツッコミをして。
キスくらい、しても大丈夫か?
良いよな。
誕生日だし
プレゼント、ってことで。
なんて、思春期男の子な考えよりちょっぴり甘めなことを思い浮かべて
そして土浦も、眠りについたのだった。
++++++++++++++
つっちー、お誕生日おめでとうございます!
甘々です。
またもや題名に悩み
まぁ、夜だから・・・・・・(遠い目)
連載したいけど、出来ない作品の主人公。
なぜ連載出来ないか。
全然書けていないからです。
※フリー夢とさせていただきます。
条件は、土浦のお誕生日をお祝いすることで!
お気に召しましたら、どうぞお持ち帰りくださいませ。
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