もうすぐ入ってきたマンホールだ。
だって、光が差し込んできている。
・・・・・・あれ?
私、マンホール閉め忘れてきたっけ?
『 The Future Continues 』
〜恋しい想い〜
そう疑問に思いながらも、私は光の下で足を止め、梯子を登りはじめた。
軍に帰ったら、一体何を話せば良い。
何て話せば良い。
トイレに行っているのではないことはもうバレているだろう。
合ったことを・・・全て話す?
そんなことを考えながら、登って登って・・・・・・・・・外へと出た。
まだ雨が降り続いている。
足を上げて、地に立った。
そして顔を上げる・・・・・・と、そこに
「大・・・佐・・・・・・」
「心配したぞ、少佐」
大佐がいた。
思考が停止する。
「俺だって心配したんだからな!」
「、大丈夫?」
エド、アル。
・・・・・・ごめん。
今、2人の言葉、頭の中に入らない。
私は数十秒、大佐を見つめ続けた。
何も考えられない。
ただ、浮かんでくる。
この人の前なら泣けるかもしれない。
お父さん
・・・・・・・・・お父さん
・・・・・・・・・・・・・・・・・・大佐
そんな私を
大佐は前触れなしに、抱きしめた。
「あっ!」
「えぇっ!」
コートに包み込むように。
「話さなくても良い。話せるときに話してくれれば良い。・・・・・・ただ、泣くのを我慢しないでくれ。
泣いて良いから。泣くことは、悪い事ではない。泣きたいほどのことを知ったのなら、泣けば良い。誰も責めたりしないから」
暖かい。
温もり。
言葉。
自然に涙が込み上げてきた。
何故
私は大佐の服をぎゅっと握り締め
声を上げて泣いた。
何故
あの時は、泣きたくても泣けなかったのに。
何故
何故・・・大佐。あなたの前だと泣けるのでしょう。
今、出てきたこの感情はなんだろう。
エドとアルに対する『大好き』という感情とも違う。
中尉に対する『尊敬』という感情とも違う。
お父さんに対する『愛している』という感情とも違う。
・・・・・・・・・もしかして
もしかしてこれが『恋』だというの?
胸が締め付けられて
もやもやしたり、暖かくなったり、いきなりカッと熱くなったり・・・・・・
その人の言葉、行動1つで様々に変化するこの感情を
『恋』だというの?
あぁ、そうか。
これが『恋』なんだ。
何時の間にか好きになっていたんだね、私。
大佐のことを。
気付いてしまったらもう止まらない。
この感情はヒートアップしていく。
胸の鼓動が聞かれないか気になる。
大佐の服を掴んだ手を離そうとする。
もっと強く抱きしめられたことにより、お父さんに対する感情に雑じって違う感情が
主張をし始め、涙は止められなくなる。
好きです。
大好きです。
・・・・・・・・・大佐。
こんなぐしゃぐしゃな顔で見上げたくなかったけど、顔が見たかった。
顔を上げると、大佐と目が合い、優しく微笑まれた。
「少しは落ち着いたかい?」
私は首を横に振った。
「そうか。なら好きなだけ泣きなさい。ただ、ここにずっといては風邪をひいてしまうから、軍へ戻ろうか。
・・・・・・戻って、良いかい?」
私は頷いた。
そして大佐は私を抱きかかえ、軍へ向けて歩き出した。
「大佐、さっきから何やってんだよ!」
「が・・・・・・泣いている」
「駄目か?」
「駄目にッ!・・・・・・今日は許してやるよ。に免じてな」
大佐の首にしがみ付いて、大佐の肩に顔を埋めて涙を隠す。
ずっとこのままでいたい。
この温もりを感じていたい。
優しさを感じていたい。
大佐
あの日約束したことを
近々果たすでしょう。
好きになったら、私から言う。
この想いを
あなたに伝えようと思います。
あなたはまだ変わらず、私を好きでいてくれていますか?
信じています。
そうであると。
だから今日
スカーさんを追いかけた私を迎えに来てくれて、抱きしめ涙を流させてくれたのだと。
好きです、大佐。
++++++++++++++++++++
主人公ちゃん、気付きました。
自分の想いに。
どうやって気付かせよう?と悩み、結局こうなりました。
あと、本当にあと少しで終わりです。
第二章がね。
BACK/
NEXT