BACK/ NEXT買い物から帰って来たと同時に鳴った電話。 誰からだろう?と思って取ったら大佐からだった。 「……あっ、はい。分かりました!ありがとうございます!」 嬉しくて、自然と笑顔が零れた。 こうしちゃいられない。 早く買ってきたものの整理をしないと! 『 The Future Continues 』 〜再会〜 整理が終わり、軍服には着替えず急いで駅へと向かった。 着替えている時間がもったいないから。 着くといきなり 「おおおおおおお!!!」 男の唸るような、まるで猛獣のような声が聞こえてきた。 声の方を見ると、男がまるで猪のように大佐向かっていた。 その表情に浮かぶは憎悪。 一体何があったのか、私はまだ把握できないでいた。 それに大佐は動じることなく、発火布制の手袋をした右手を上に、まるで主張するかの ように掲げてから下ろし、男にその手を向けると指を鳴らした。 パキン、と綺麗な音が響く。 その直後 その指からは火花が迸り、それは男を襲った。 爆風で男性の体は後ろに飛ばされ、熱さで物凄い悲鳴をあげる。 平伏した男の目は、大きく見開かれていた。 きっと、今、自分の身に何が起きたのか理解できていないだろう。 なにせ、一般人にとって何もないところから焔が巻き上がるなど、想像出来ない摩訶不思議なことなのだから。 大佐は男の元へ歩み寄り、忠告ともいえる言葉を発す。 「手加減しておいた。まだ逆らうというなら、次はケシ炭にするが?」 近くにいた人達に頭を抑えられながらも、男は大佐を睨み、口汚い言葉を発した。 「ど畜生め・・・てめえ何者だ!!」 大佐は冷たい瞳で男を見下ろし口を開いた。 「ロイ・マスタング。地位は大佐だ。そしてもう一つ・・・」 右手を襟元にかけ、わざと錬成陣を見せるようにする。 「「焔の錬金術師」だ。覚えておきたまえ」 何時もこうなら良いんだけどな…と思いつつ、その姿にカッコ良いと思う自分がいたのも また事実。 多くの女性が大佐に憧れ以上の想いを抱く気持ちが少しだけ分かったような気がした。 「大佐」 呼ぶと大佐はぴくりと反応をし、私の方を振り向いた。 「少佐」 私の名を呼び、歩み寄ってくる。 周囲のざわめきは少しずつ納まってきていた。 「お疲れ様です。カッコ良かったですよ」 素直に感想を述べてみた。 だって本当にそう思ったのだから。 何時もこうなら良いんだけどな…という感想は敢えて言わなかった。 すると大佐は大きく瞳を見開いて、そこに私を映した。 黒い瞳。 私とは違う。 青い瞳。 大佐とは違う。 重なった。 そして人が通れるほど開いていた距離が縮まり始めた。 大佐が私の方へもっと歩んできているのだ。 そこへ 目の前で揺れる金の髪。 三つ編みに結われた、見慣れたそれ。 「それ以上に近付くな」 「エド!」 国家錬金術師であり、私の大切な幼馴染の一人エドワード・エルリック。 まるで守るように私の前に立っている。 発された言葉は私に対してではないのだから、きっと大佐に対しての言葉なのだろう。 どういう理由で発された言葉なのかは分からないけど…。 どこか不審なところでもあったのかな?大佐。 ……いや、ないでしょう。 そこについては深く考えないことにした。 「近付くな?」 エドの言葉に対し、大佐は少し苛立つ様に疑問符をあげる。 「何故近付いてはいけないのだね。鋼の、少尉は私の部下なのだよ」 目線を下にして見下ろしながら。 挑発的な微笑を浮かべ。 「大佐の部下の前には俺の幼馴染だッ!」 背後だから分からないけど、きっと何時も通りエドは大佐を睨んでいるのだろう。 「それがどうした」 「大佐より、俺の方が親しいんだよ!」 「そんなの少佐はどう思っているか分からないではないか」 言い合う二人(一方的にエドが怒鳴ってるだけだけど…)の声の間から、 アルの「は兄さんだけの幼なじみじゃないよ……僕とウィンリィもだろ」という呟きが聞き取れた。 ああなったら長いのよね…と私は二人から視線を外し、アルの元へと駆けた。 「アル!」 「、久しぶり!」 「お久しぶりね。旅は順調?」 「う〜ん……まぁまぁかな」 「そっか」 「そういえば、何で私服なの?」 私が軍服でないことに気づき、アルは首を傾げた。 「今日は遅番なの」 私がここに来るまでの今日のことを話したりアル達の旅の話を聞いたりしてたところに 「少佐」 「何でしょう」 ハボック少尉がやって来た。 紫煙を上へと吐き出してから、私と向き合う。 「あの二人、どうすりゃ良いと思います?」 ちらりと動いた視線の先にはもちろんエドと大佐。 「置いていって宜しいと思いますよ」 「少佐はどう……あれ?」 「どうかしましたか?」 言葉を中途半端なところで止め、ハボック少尉はいきなり疑問符をあげた。 私はそれにまた疑問符を返す。 「あっ、いや。少佐、私服可愛っすね」 「あ、ありがとうございます」 そうかな〜…と内心思いつつも、嬉しかったのは事実だから照れ笑いをした。 「それで、少佐どうします?もうすぐ出勤の時間っすけど、俺達と一緒に行きますか?」 「あっ、えと、着替えないといけませんので…」 遠慮がちにそう言ったら 「少佐んち寄りますから着替え取って、更衣室で着替えりゃ良いじゃないっすか」 提案をされ 「僕もその方が良いな」 アルがその提案に賛成したので 「あっ、じゃあ、お願いします」 私も賛成をした。 「それにしても、まだあの二人やってるよ…」 呆れを通り越して、アルは遠い目で二人を見る。 「大佐も大人気ないっすね。言い返さなければすぐに終わるものを」 「それはエドも同じだと思いますけど…」 少尉の言葉に苦笑いを浮かべ、少尉は私の言葉に苦笑いを浮かべた。 その後、ホークアイ中尉が来て、私達は一足先に司令部で行ったのだった。 もちろん、中尉は大佐に呆れ気味だった。 ため息すらつけないくらい……… ++++++++++ 久々更新! 原作に合わせて書くのは難しいです(涙) 頑張りました。 やっとエド達登場です。 大佐との絡みが少ないですね…(苦笑) 今後どうしよう。 全く書き溜めがないのです、これ(汗) 読んで下さってありがとうございました!