BACK/ NEXT囚われの悪魔なお姫様 と一緒に、ハリー・ロン・ハーマイオニーが歩いている。 ただ、にとってはただの〈邪魔者〉でしかなかった。 トロールの一件で仲良くなった三人は、とも仲良くなりたいと思い、毎日のようにに 付いているのだ。 は、はぁ、と小さく溜め息をつく。 三人はそれに気付かない。 その時 「おい。・!」 後ろから呼ばれ、とてつもなく不機嫌な顔で振り向いた。 「誰か呼んだか」 「僕だ。ドラコ・マルフォイだ」 は「何か変なのが出てきた」というような目で金髪オールバックの少年、 ドラコ・マルフォイを見て、また溜め息をついた。 「マルフォイ。に何のようだよ」 「ポッター。今日は君なんかに用はないんだ。僕が用があるのは、こいつだよ」 マルフォイはを指差した。 は眉間の皺を深め 「禿げ。私に何の用だ」 「禿げだと。僕のこの髪が見えないのか!」 マルフォイは怒りで顔を赤らめながらそう叫んだ。 「しょうがないではないか。その髪型は、将来君が禿げることを告げているよ」 「出たら目なことを言うな、この悪魔が!僕は知ってるぞ、お前の正体を!」 はその言葉に反応する。 一瞬強張り、だけど直ぐに冷たい、無の表情になる。 「なら言ってみろ」 その威圧感にマルフォイは動けなくなり、しかし膝とを指す手は震えている。 「お、お前は・・・」 「私が何だ?」 「レ・・・・」 「レ?」 刹那、間。 一瞬、時が止まったかのような感覚。 マルフォイの体が宙を舞った。 そして浮いたままの体制で、は言う。 「思い出した、マルフォイという名を。聞いたことがあると思ったら、あのマルフォイ家か。あの家は愚かな者 ばかりだ。そして、お前も愚かだ」 冷たく、見下した言い方。 マルフォイは「下ろせ!」と叫ぶ。 の話など耳に入っていない様子だ。 は面倒くさそうに杖を使って、ゆっくりゆっくりとマルフォイを下に下ろしていき、 怪我をしない程度の高さまで下ろすと、そのまま一気に地面へと落とした。 マルフォイは尻を打ち、その痛さに顔を顰めながら 「お、お父様に言いつけてやる!」 「君の父上の権力では、私を消すことはできないよ。私の父上はそれを許さない。 私の父上は私の力を必要としているのだからな」 「嘘だ!お前は見捨てられたから、ホグワーツに幽閉されたんだろ」 その言葉には鼻で笑い、愚者を哀れむ瞳でマルフォイを見つめる。 「君は真実を知らない。そして君の父上も、本当の真実を知らない。知らないくせに知ったような口を利くのは、 愚か者がよくやることだ。覚えておけ、ドラコ・マルフォイ。それ以上愚かな馬鹿になりたくなければな」 その冷たい、氷のような瞳と氷のような空気に、マルフォイは尻尾を巻いて逃げていった。 はローブの中に杖をしまい、踵を返した。 そこには心配にを見つめる、ハリー・ロン・ハーマイオニー三人の姿が。 は少しだけ冷たく、少しだけ優しく微笑する。 「さっき、ドラコが言っていたことが気になるのか」 三人は戸惑いながらも頷いた。 は「しょうがないな」というように微笑み 「君らが知るべきことではないよ。知らない方が幸せということもあるだろう」 冷たい冷たい目をして、は空を見上げた。 その瞳はエメラルド色に輝くガラス玉のようで。 そして氷の様でもある。 しかしその瞳は空を見ているのではなく、もっと遠く。 もっと、遠く。 そんなに、三人はもう何も問わなかった。 問うてはいけないと思い、知ってはいけないと思ったからだ。 「、早く行きましょう。遅れてしまうわ」 ハーマイオニーがの手を掴む。 「あっ、こら。私に気安く障るな」 「あら、何故?私達、友達でしょ?スキンシップは大事よ」 「友達」という単語に、は驚いたように目を見開き、ほんの一瞬、優しい表情をした。 しかし、すぐに元の表情に戻る。 「友達?ただ君らが私に引っ付いているだけだろう」 一生懸命ハーマイオニーの手から逃れようとするが、はとても小さく、ハーマイオニーより 背も何もかも小さいので、勝てることなど出来るはずがなかった。 「良いじゃないか。僕らは君と友達になりたいんだ」 「そうだよ」 「それはただ君らがそう願っているだけだろ」 ハーマイオニーの手から逃れようと手足をバタバタさせながら発される落ち着いた言葉は、 どこかおかしかった。 「素直になろうよ」 ハリーは笑む。 「私は物凄く素直だ!」 「全く」と息を吐くと、ハリーはハーマイオニーが掴んでいないの手を掴み、ずいずい歩き出した。 ハーマイオニーは手を離す。 「あっ、こら。ハリー・ポッター、手を離せ」 「今日はどんな授業やるんだろうね。まぁ、きっと君は詰まらなそうに成功 させてしまうんだろうけど」 「無視をするな!離せといっているだろう」 お兄ちゃんと、我が儘な妹のような二人を見て、ロンとハーマイオニーは顔を見合わせて笑った。 まだ〈友達〉という関係ではない。 でも、少しずつだけど話してくれるようになったに 三人は満足気に微笑んだ。 +++++++++ ここで一番書きたかったのはドラ子とお兄ちゃんハリーです♪ 四人が友達関係に近づくのはまだですね(汗) あとはに魔法使わせて、ドラ子に「禿げ」と言ってほしかった(笑)