囚われの悪魔なお姫様 期末試験は、一週間前まで迫ってきていた。 皆、テスト勉強や課題などに追われ、朝食も昼食も、休み時間もどんな時でも 慌てふためきながら必死になってやるべきことをやっていた。 十週間も前から勉強し始めていたハーマイオニーもそうだ。 しかし、当然と言って良いのか、はいつも通り期末試験に百パーセントでそうもない、難解な本を読んでいた。 ちなみに今は昼休み。 皆、昼食を終え、持ってきた課題や本をその場で開きやっている。 一息ついたのか、ロンは大きな伸びをし、前に座っているに話しかけた。 「君は勉強しないの?」 は優雅に紅茶を飲み、目線を本に向けたままロンの質問に答える。 「やっているではないか」 「は?もしかして、君が今読んでいる本の事を言ってる?そんなもの試験にでないよ」 ハリーは隣で話している友人達の話を勉強しながら聞き、ロンの言い分に心の中で 「そうだ」と頷いた。 「君が読んでいる本は七年生で習うものだろ?分かってる?僕達まだ一年生なんだよ。いくら君が誰よりも 頭が良いからって、試験と関係のない勉強をしていたら、ハーマイオニーなんかに抜かされちゃうぜ」 そう言ったロンを、は睨んだ。 ロンはびくりと肩をびくつかせる。 「一年で必要な知識など、遠の昔に学び、私の頭脳に刻み込まれている。それに、私は全学年のテストを受ける予定 だから、この本を読むのもとても大切なのだ。まぁ、ほとんど頭脳に刻み込まれているがね」 「だからって・・・・・・・・ん?」 その言葉にロンは反論しようとしたが、途中でやめ疑問符をあげた。 そして 「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 とてつもない大声を上げる。 みんなの注目の的となり、ハーマイオニーは物凄い目でロンを睨む。 「全学年だって?!君、嘘はよしたほうが良いよ」 「嘘ではない。何日もかけてやると私は決めたのだ。アルバスもミネルバも了承してくれている。 私は今の自分がどれほどの知識を持っているのかを知りたいのだ」 はそう言うと、さっきまで読んでいた本が読み終わったようで、また新しい本を読むのに取り掛かった。 そんなを見て、今度はハリーが疑問を持つ。 「ねぇ、」 「なんだ」 面倒くさそうに声は返ってくる。 「君、課題は終わったの?」 その質問に、は「そんなことか」というように息を吐いた。 「終わったに決まっているだろう。あんな簡単な課題に君らがなぜそんなに悩んでいるのか、 私は疑問に思ってしょうがない」 その言葉にハリーはむっとし、また勉強を再開し始めた。 それから一週間後。 うだるような暑さの中、試験は開始された。 カンニング防止の魔法がかけられた特別な羽ペンをもち、皆は一斉に答えを 書き始める。 実技試験もあった。 最後は魔法史の試験で 終了した。 は本当に何日もかけて全学年の試験を受けたらしく、全てが終了した後の夕食で 「全て書いたよ」 と言っていた。 その表情や声色はどこか満悦で、テストが〈良く出来た〉ということを告げていた。 皆は自分達との格の差を、改めて思い知ったのだった。 ++++++++++ 試験と、まだあまり出番のないロンのために(笑)
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