BACK/ NEXT「で、なんだYo、話しって」 「猪里君に聞いたの。この頃一年生の女の子にちょっかい出してるんだってね。 野球部マネージャーの」 私の言葉に、彼はギクッと肩をビクつかせた。 冷や汗のようなものが流れ出しそうな表情だ。 つまり、噂は本当ってことね。 「ちょっかいじゃなくって、あれはコミュニケーションDa!」 彼は私に反論してくる。 しかし私は分かってる。 彼の心臓の鼓動が速くなっていることを。 その表情と、握り締めた拳で。 「ふ〜ん・・・コミュニケーションねぇ。コミュニケーションって愛の言葉を言ったり抱きしめたりするんだっけ?」 「そ、そんなこと―――!」 「言ってるんでしょ?猪里君から聞いたし、私もちゃんと聞かせてもらいました。鳥居凪ちゃんだっけ?眼鏡で優しくて可愛い子よね」 「そ、それは・・・・・・」 返す言葉が見つからず、彼は強く拳を握り締めた。 小刻みに揺れている。 悔しいのか、怖いのか。 そんなの分からない。 もし、どんなに私に申し訳ない気でいても、言うわよ、私は。 「・・・・・ねぇ、別れよ、私達」 「なっ・・・・・なんでだYo!」 「あなたが他の女の子にそういうこと言ってるのを知って、許せるほど私は心が広くないの! その子に嫉妬して、あなたにムカついて・・・・・もう嫌!あなたは元々軟派な性格だから、 女の子と仲良く話すのはしょうがないと思ってた。でもね、もう我慢できない!嫌なの・・・・・ 私以外の子に、そんなこと言わないでよ・・・・・どんどん醜くなっちゃうじゃない」 俯いた瞬間、大粒の涙が一滴、地面に落ちて、染みをつくった。 「ごめんなさい・・・・・・」 涙でぐちゃぐちゃになった顔をあげる。 「・・・・・・さようなら」 踵を返し、歩き出す。 「待てッ!!」 私の手を掴もうとする彼を止めるために、私はあの言葉を叫んだ。 これだけは言ってはいけないと思った。 でもしょうがないの。 この手を掴もうとするくらいなら、告白したときからずっと握っていれば良かったのよ。 私があなたから離れないように。 私が全てを許すと思った? まだそんなに大人じゃないんだよ。 分からないの? 私の気持ち、分からないの? そんな大河なんて・・・・・・・ 後ろを振り返り 「大っ嫌い!!」 叫んだ。 心にもないことを。 彼との関係を吹っ切るために。 自分の心を痛めつけたとしても。 彼は伸ばした手を下ろし、項垂れた。 ショックを受けて、その場から動けなくなってしまっていた。 私はそんな彼をほとんど視界にいれず、歩き出した。 涙を制服の袖でぐぃと拭く。 染みが出来た。 でも、すぐ乾く。 心に降った雨の水溜りは、すぐには乾かない。 ++++++++++ これでやっと半分くらいでしょうか。 まだ半分きてないかも……… まだ続きます。 つかまだ名前変換一度も出てこない……