20 仲間だから



目を覚ますと、私は草の上に横たわっていた。
首が痛い。
何故?
疑問に思いながら体を起こすと、みんなが私の周りを取り囲んだ。
「大丈夫?」
「俺達見ても殴ったりしない?」
「は?何を言っているんだ?」
私の疑問符にみんなは目で合図をし合い
「あのね、朔耶ちゃん・・・・・・」
ヒカリが言い難そうに、話を始めた。


話を聞いた後、カイザーへの怒りが湧き上がり、しかし自分にも問題があるのだということを悟り、
その怒りを露わにするのは止めた。
「朔耶、ちゃん?」
心配そうに、ヒカリが私の顔を覗く。
「…奴は言っていた。心の闇が深い奴ほど操りやすいと。私は、やはり過去に…兄さんに囚われすぎているのだろうか。
でも、忘れられないんだ。優しかった兄さんのことと、兄さんを殺した奴らに対する怒りが。私はどうすれば良い。
もしかしたらまた、馬鹿みたいにカイザーの罠にかかり、お前達を傷つけてしまうかもしれない。それは嫌だ…っ!」
「朔耶ちゃん………」
いつのまにか、瞳から熱いものが流れ落ちていたのに気づいた。
私はそれを、両手で受け止める。
「私はどうすれば良い。教えてくれ!私は、私は…これ以上お前達に迷惑なんてかけられない。
私はやはり、一人でいたほうが…」
「そんな、迷惑なんかじゃないって!」
そう言ったのはタケルだった。
「そうですよ。迷惑をかけたくないと思って誰かに迷惑をかけてしまうのはしょうがないことです!
自覚を出来る、それは凄いことだって祖父が言ってました」
「そうだよ。朔耶ちゃんいてくれたほうが心強いし」
「みんなの言うとおり!これかれも一緒に頑張ろ♪ね、朔耶ちゃん」
一人一人の言葉が、私の胸に当たり、砂糖菓子のように崩れ、入ってくる。
私はそれを抱きしめた。
「ありがとう」



そして私達は歩き出す。
道という道を。
RWに戻るため。
何も話さず。
しっかりと心の手を握りながら。













BACK/ NEXT