BACK/ NEXT何でだろう。 寝てるんだけど、寝た気がしない。 確か昨日は十二時には寝たはず・・・。 何でこんなに疲れているの。 何でこんなに眠いの。 〜金髪の眠り姫〜 「送っていこう」 エドとアルの見送りに行こうと三人でマンションの階段を降りたら。 何故か私の住むマンションの前に、大佐が笑顔で立っていた。 「なんで大佐がここにいるんだよ!」 大佐を指差し、エドはものすっごく嫌そうな顔をする。 「おやおや鋼の。せっかく駅まで送ってやろうというのに」 はぁ、とわざとらしく大佐は大きく息を吐いた。 「おはようございます」 「おはようございます、大佐」 「おはよう。少佐にアルフォンス」 遅れて私とアルが挨拶をし、運転席に乗っていたホークアイ中尉にも挨拶をした。 私が乗り込み、次にアルが向かい合わせに乗り込む。 次にロイが乗り込みの隣に座ると 「そこは俺の席だ!」 エドが怒って乗り込んできた。 「何故?君は弟であるアルフォンスと隣同士になるのが普通だろう」 「の隣は俺のもんだ!」 ドアはもう閉められていたので、ホークアイ中尉は気にせずエンジンをかけて出発をした。 アクセルを踏んだ拍子に、慣性の法則に伴って、エドはよろける。 それを見て大佐が笑い、エドはムッとした。 自分の隣にどちらが座るかを言い争われているのに、は全く興味がないようで、欠伸をしてから眠たそうに目を擦った。 それに気付き、ロイが問いかける。 「昨日は眠れなかったのか?」 「いえ。十二時前には寝たんですけど、なんだかまだ眠くて・・・・・・・・・・この頃同じ夢を続けてみるんですよね」 「同じ夢?」 うとうとしながら、は話す。 ロイは心配そうにそれを見、エドは不服そうに二人を見る。 「はい。お父さんが・・・・・ナイフ持っ・・・て」 「私は逃げ惑うんです」とゆっくりゆっくり言うと、はそのままちいさな寝息を立て、眠りに陥ってしまった。 ロイに凭れかかって、心地良さそうに寝始める。 その寝顔を見て、ロイは優しく微笑した。 「ふん」とエドワードは不機嫌そうにアルフォンスの隣にどかっと座る。 「本当に寝ていたのか?」 心配そうにロイは問った。 昨日二人がの家に泊まったことを知っているからだ。 アルフォンスは「はい」と答えたが「でも・・・・・・」と続ける。 「魘されていたんですよ。お父さんって。だからきっと、あれを見ていたと思うんです」 「あれ」で通じる。 のあの忌々しい過去の記憶。 実の父親に殺されそうになったこと。 「そんでの手を握ったら、安心したように眠ったんだぜ。そのまま手、離さなくってさ。 結局そのままの体制で寝たんだよ」 自慢そうに「良いだろう」と言うように、エドワードはロイに言った。 「昨日はそれとこれとは違うとか言ってたくせに・・・」とアルは心の中で調子の良い兄に突っ込んだ。 そのような自慢にロイは流されることなく、優しく微笑み、隣で眠るの流れるように美しい金髪を撫でた。 それを見て「「あっ!」」とアルフォンスですら声をあげる。 「俺のに触るな!」 「は兄さんだけのものじゃないよ!」 「うるせぇ!」 「良いではないか。こんな美しい金髪を見たら、誰でも一度は触ってみたくなるだろう」 気にくわないという顔をして、エドワードは運転をしているホークアイの方を首だけ向き、話しかけた。 「中尉ー」 「何、エドワード君」 「のこと宜しく頼みます」 軽く頭を下げるエドワードを鏡越しに見て、ホークアイは微笑を浮かべる。 「えぇ。分かったわ」 「ついでに大佐がに変なことをしないように見張っててください!」 「なっ。変なこととはなんだ。私はそんなことなどしない」 「今さっきしただろう!あれは立派なセクハラだ!」 「あれぐらい良いだろう。鋼の、お前はそんなに私が信用できないか」 「あぁ」 その即答に、ロイは大人気なく、むっとした顔をした。 そのままガタゴト車に揺られ、五人は駅へと向ったのだった。 +++++++++ 大佐と良い感じというのが書きたかったんです。 大佐に寄り掛かって欲しかったんです! そして髪を撫でて笑って欲しかった……v(自己満)