今日は寝起きがとても良かった。
目が覚めても布団の中で30分は寝ぼけている私が、今日は目が覚めて直ぐに布団から出た。
軍服に着替え、軽い朝食を取り、部屋を少し掃除してから出勤。
なんだか今日は良いことがありそう。
・・・・・・って普通は思うところなんだけど、反対に悪いことって可能性もあるかも。
良いか悪いか。
結果は・・・・・・
〜失敗〜
結果が出たのは、午前中。
仕事をし始めた直後だった。
ガチャリ
ドアノブを回す音がして、扉が開く。
「よぉ!」
「こんにちは」
開いた扉に二人の人影。
聞き慣れた声。
まるで故郷の空気のよう。
突然笑顔で現れた二人。
私の大切な
「エド、アル」
幼なじみ達。
訪れるのはいつも急だけど、今日は前来た時から今日までの間がいつもよりも短かったので、吃驚して勢い良く立ち机が揺れた。
その瞬間、机の端っこに置いてあった紅茶の入っているコップが振動で揺れ、バランスを崩し、落ちて音を立て割れた。
「あっ」
私は落ちるカップと零れる液体を見つめる。
ガシャン
音を立て、カップが割れて、中の液体が零れ散った。
「何してんだよ、」
「大丈夫?」
エドは呆れながら、アルは心配そうに私の方へと歩み寄る。
「大丈夫だよ」
笑顔で答え、私は何故か手を叩いた。
直さなくちゃと思い、私は咄嗟に〈あれ〉を使ってしまう。
禁忌を犯した者を表す一つの。
錬成陣なしでの練成を。
それを二人の前でしてしまった。
気付いたときにはもう遅くて・・・・・・
「っ!」
凄い剣幕をしたエドの顔が真ん前にあった。
両腕で私の腕を掴む。
怖いとは思わない。
ただ〈馬鹿をした〉と思った。
こんなに早くにバレてしまうとは・・・・・・不注意にも程がある。
「何をした!」
「えっ?」
私は疑問符をあげる。
どうせもう隠せないけど、咄嗟にでた言葉はそれ。
「え?じゃない。どうして錬成陣なしで練成できるんだって聞いてるんだ!」
右足を強く地面に叩きつけ、元通りになったコップを指差す。
片方の手は、私の腕を掴んだままだ。
掴む力が強くなったのが分かり、私は顔を顰めた。
エドはまだ私の睨み続けている。
助けを求めるわけではないが、私はアルを見た。
こういう場合、アルが仲裁に入ってくれるのがいつものパターンなんだけど(いつもというのはエドとウィンリィのとき)
今日はそんな気配はない。
きっとアルも、エドのような怒りと悲しみと困惑などの感情がごちゃまぜになっているのだろう。
そして、助けを求めるわけではないが大佐を見た・・・・・・・・・・目が合った。
でも、大佐は表情一つ変えず、私を見つめていた。
「それは・・・・・・」
後の言葉が続かない。
なんて言って良いか分からず、私はエドを見つめた。
まるで言葉を知らないかのように、私は黙る。
言葉を忘れたかのように。
罪悪感なんてないように。
ただ、何時もの表情でエドを見つめる。
それを見て、エドは叫ぶ。
「誰を生き返らせようとしたんだ!」
周りに私達以外の人がいることも忘れているのだろう。
ホークアイ中尉を初めとする、この場にいる人達の視線が私の方へと集まった。
仕事のことなど、二の次になっているのだろう。
何だかちょっと嫌な気分。
この状況をつくったのが己だということを理解していても。
この場全ての人間に、哀れみや怒りなど、色々な感情が混ざった瞳で見つめられるのは初めてで。
それが〈嫌〉なものだということを初めて知った。
「小母さんか?それとも小父・・・」
「お父さんなんて生き返らせたくない!」
エドの言葉を遮って私はそう叫んだ。
俯きながら。
その勢いで、私はエドの腕を振り払っていた。
もう良い。
やってしまったんだ、黙ってしまったんだ。
時間を戻すことなんて出来ないんだから、言うしかない。
「お母さんだって、生き返らせなくない。もし生き返らせたとしても、お母さんとの思い出は何もないから意味ないもの・・・・・・」
静かに、言った。
そういう話をしているということは、私が人体練成を行ったということに繋がっていたが、私は言葉を発し終わるまで
そのことに気付いていなかった。
「じゃあ、誰を・・・・・・」
アルが呟くように問う。
もう、バレてしまった。
もともとバレていたんだけど。
自分の言った言葉を理解したと一緒に、何もかもを話す決心をした。
周りの人に聞かれても良い。
ここまできたら、全て聞いて欲しいと思った。
大佐は知っている。
知ってるのは大佐だけ。
だったら、皆に聞いてもらおう。
私の愚かな行いを。
これは懺悔なのだから。
++++++++++
エルリック兄弟登場!
個人的には大佐さえでてくれれば良いです(爆)
いや、でもエドはけっこー重要ポイントにいます。
本当です、はい。
元エドファンですから(前はエドが一番好きだった)。
その後、大佐の無能さと色気に惚れた///
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