BACK/ NEXTとんでもないことを犯してしまった。 これは一生報われない罪。 一生、その罪を背負って生きていく。 〜それは誰も知らないこと〜 恋人が妊娠した。 妊娠3ヵ月だそうだ。 つまり誕生日より前に、子を宿した。 彼女はまだ、16歳になったばかりだった。 彼女はとても若かったし、身体が弱いので産まなくていいと言ったが、彼女は微笑んで 「愛する人の子供を産むことが私の昔からの夢だったの。私の夢、叶えて良いでしょ?」 砂糖菓子のように微笑まれたから、頷くしかなかった。 その笑顔は脆く壊れやすいから。 その後、彼女は親に猛反対をされ、家を出た。 二人でリゼンブールに駆け落ちして、結婚をした。 不安が破裂しそうだったけど、今まで味わったことのない幸せを感じた。 妊娠が分かってから数ヶ月経って。 出産まであと一ヶ月というときに、妻を激しい陣痛が襲った。 「うっ・・・生まれる、かも・・・・・・」 友達の医師の元へすぐさま運び、そのまま妻は・・・・・・・・・ 子を産んだ。 早産だった。 生まれたばかりの子供は小さくて。だがしかし、一生懸命産声を上げていた。 生きている。 「大丈夫だ。早産だったがこの子に心配はないよ」 ほっとしたのも束の間で 「ただな・・・・・・」 耳を疑った。 「奥さんがものすごく体力を使って弱っている。大丈夫だろうけど今日は様子見でここに泊まらせても良いか?」 妻が・・・・・・・・・・・ しかし彼は大丈夫だと言った。医師が言うのだからそうなのだろうと信じて頷いた。 翌朝、会っても大丈夫だと言われたので妻の寝ている部屋を私は開いた。 「ごめんなさい、心配かけてしまって」 心配そうな顔を見て、妻は何時もの様に 「大丈夫よ」 優しく微笑んだ。 妻が横たわっている隣には小さなベッドが置いてあり、そこには我が子が気持ち良さそうに眠っていた。 女の子だ。 その寝顔を写真に収めた。 そしたらその音で起きてしまったらしいが、生まれたばかりでまだ目が開かず、見分けはつかない。 しかし、泣き始めたので驚き、慌ててあやし始めた。 だが一向に泣き止む気配がなく、妻が優しく包むように子を抱いた。 するとまるで魔法のように、また眠りに陥ってしまった。 懲りずに、二人を写真に収めた。 妻は愛おしそうに子を見つめてから、その目をこちらに向け 「ねぇ名前のことなんだけど、私が決めていいかしら?この子がお腹にいるときからずっと考えていたの・・・・・・・・・・ 本当?じゃあね、この子は女の子だから名前は」 。 可愛い名前だ。 妻がいて、我が子・・・がいて。 周りには信頼できる友人達がいる。 とても幸せだ。 ・・・・・・・・・・・・・・幸せだった。 妻が死んだ。 を産んでから一ヵ月後。 急に体調を悪化させ、そのまま・・・・・・・・・・・帰らぬ人となった。 何故、死んでしまったんだ。 君がいない世界で、どう生きていけば良い。 置いていかないでくれ。 いくなら、連れて行ってくれ・・・・・・ 本気でそう、願った。 そこへ友人がを抱えてきた。 こんな子要らない。 この子を産んでいなければ、妻はもっと長生きが出来たはずなんだ。 殺意が芽生えた。 しかしそれは の笑顔で一瞬にしてかき消された。 そのとき決めたんだ。 この子を育てていくと。 愛情をこの子に全てつぎ込もうと。 決めたんだ。 でも それから七年後のの誕生日。 それは起こった。 「お帰りなさい、お父さん」 軍人だったのであまりこの家に帰ることができなく、は友人の家にお世話になっていた。 今日は久しぶりに家に帰ってきた。 何故なら今日はの誕生日だからだ。 の頭を撫でて、白い頬にキスをしてからプレゼントを渡した。 大きな大きなくまのぬいぐるみ、おもちゃの機関車、おままごとセット。 はきらきら瞳を輝かせ、開ける前に 「ありがとう」 と満面の笑みを浮かべた。 それが一瞬、あの日の妻と被った。 の名前を決めた日の。 あの日の妻の笑顔を・・・・・・・・取り戻したいと思うのはいけないだろうか。 妻が死んだ日の、への殺意が甦ってくる。 涙が流れる。 妻への涙。 何故、君は死んでしまったんだ。 君が死ぬならが生まれてこなければ良かった・・・・・ 愛すと決めたが、愛してきたつもりだったが なぜだろう。お前に対する愛をすべてへと向けられない。 愛してるんだ。 でも、愛せない。 君以上に。 この子がいなければ・・・・・・ この子が生まれてこなければ・・・・・・ この子がいると君を思い出してしまう・・・・・・ 年を追うごとに君に似ていく・・・・・・ 私はナイフを握った。 ケーキを切ろうとしていたそのナイフを。 ケーキではなくへと向けた。 あの日のように殺意は消えることがなく 「お父さん!」 の恐怖の叫びと共に、それは肩を切り裂き、血が飛び散った。 恐怖と痛みで怯える。 今すぐ楽にしてあげるから・・・ 拳銃を取り出した。 「お父・・・・・さん」 の頬を、ガラス玉のような涙が伝う。 それと同時に 鉛の玉が、の腹を貫通した。 血が飛び散って、垂れ落ちて。 苦痛でが叫んだ瞬間。 はっと我に返る。 呻くを、すぐさま友人の元へと運んだ。 「何をした」 問われた。 何も言うことはない。 だから黙ったまま。 何も言わず家へと帰った。 掴まれた腕を振り払って、強く発された言葉を無視して。 私はこの地から去った。 それから少しして、戦争へと狩り出された。 の顔を見ることなく、罪を背負って。 戦争で死んでしまえば良い。 そうすれば妻の元へと逝けるから。 「・・・・・・・・だからもし、娘が軍人になったとしても、娘だけは殺さないでくれ。そして、私を殺してくれ・・・・・ お願いだ」 「・・・・・・・・・・・分かった」 その願いは叶い イシュバールの民が殺してくれた。 中を全て破壊するように、壊し、殺してくれた。 こうして私は死んだのだ。 しかし悲しくはない。辛くもない。 この罪意識から逃れられる安堵と。 君の元へと逝ける 喜びと。 今すぐいくから。 待っていて。 ++++++++++ オリジナル要素強な作品。 でも一応、後々の話に続くように書いてあります。 凄い後です。 「ロリコンだ」とか言わないで下さい! お父さんとは10歳ほど歳が離れています。 どうやって出会ったかは・・・オリジナル要素Maxになりそうなのでご要望があったら書こうかな〜とかとか。 ちなみに、ちゃんは自分が関わっていること意外知りません。 当然です。