この矛盾する想い。愛してる、でも抱きしめない。・・・そういう私をつくったのはあなたでしょ?

日本に入って来ていたFBIの人、12人を全て殺した。
ライトをつけていたFBIの人の恋人を殺した。

罪のない人を殺して、手に入るのは穢れと危険。
止められないのは分かった。
もう止めないよ。
穢れた手は握り締めてあげる。
でも抱きしめない。
私はあなたを愛しているから。









      06








「………分かんない」

私は今年、大学受験を控えた学生。
一応国立狙いだから苦手な数学もしなくてはいけない。
国語とか英語とかはきっと大丈夫だろうから、センターまであと1週間しかないから頑張らないと!
……と思って、問題集に取り掛かったのは良いんだけど
分からない問題を見つけてしまった。
あれ?これって1回解いたことあるよね。印ついてるし。
なんで、なんで分からないの。

問題集の中でも1.2を争う難しさだったので、しょうがないと思ったけど、それでは駄目。
分からないことは1つでも多く減らしておかないと。
そう思った私は、携帯電話を取り出して、全国模試1位のライトへと電話をした。


「もしもし」
「どうしたんだ、」
「あのね、数学で分からないところあって教えて欲しいんだけど…」
「分かった。今から行くから。範囲は」
「……三角関数」
「相変わらず苦手だな。2年のときあれだけ教えたのに」
「ごめーん」
「怒ってないよ。大丈夫。じゃあ、行くまで他の問題でも解いていて」
「あっ、悪いから私が行くよ」
「じゃあね」
「あっ……切れちゃった。もう」

カチャリと電話を切って、ふぅ、と小さく息を吐いた。
ライト……何時もとどこか違う。
どこ…って言葉で説明するのは難しいけど、どこか、違う。







その二人の会話・・・正確に言えばライトの言葉だけだが、それを聞いていた者達がいた。




ホテルの一室。
小さな液晶テレビが椅子に座っている二人の人間の前に縦2横6の割合で計12個並べられており、そこには夜神家と北村家が映し出されていた。

ジーパンにシャツ、寝癖頭で目の下に大きな隈をつくり、四六時中この部屋に篭って
画面を見続けている青年・・・彼こそがLだった。


「・・・とは誰ですか?」

彼が見つめる画面にうつしだされているのは、の家に行く用意をしているライトの姿。

「隣に住んでいるライトと同い年で幼馴染の女の子だ。母子家庭で母親が忙しいので私の家に良く食事をしに来たりするんだ。
しかし彼女が中学三年生になった頃から自立し始めてしまったがな。それが何か・・・」

答えたのは、Lの隣に座っている夜神局長・・・つまり、ライトの父。
のことを気に入っているらしく、聞いていないことまで説明した。
その顔は少し寂しそう。

「・・・息子さんと仲が良いのですか?」
「あぁ。良くお互いの家を行ったり来たりしているよ。さっきのようにちゃんにとってライトが一番の先生だしな」
「年頃の男女を二人っきりにして大丈夫なんですか?」

平然と吐き出された言葉に、夜神局長は少しの怒りを覚えた。

「二人がそんな不道徳な関係であるなど絶対にありえん!それにもし交際をしていたと
しても、私は賛成だ。・・・それに、二人の間には入っていけないものがある」
「入っていけないもの、ですか」
「あぁ。私もなんて言って良いか分からないが、なんというか・・・二人だけの世界、とでも言えば良いのか。
何も言わなくてもお互い考えていることが分かる、という感じなんだ」
「ふむ・・・・・」

その言葉を聞き、Lは人差指を唇に当て、ライトが映っている画面を見つめた。
母親にの家に行くことを告げ、家を出るところだった。



「・・・・・可能性は0ではありませんね」
「は?」

ポツリと発されたその言葉。

「それはどういうことだ」

その言葉により、世界がまた変化を遂げることとなる。

「息子さんがキラだった場合、さんも一枚噛んでいるってことですよ」
「なっ、なにを言う!息子だけでなくちゃんまで・・・」

怒りが頂点に達したのか、夜神局長は勢い良く立ち上がり、Lを見下ろした。
しかしLはそんなこと、全く気にしてないようで、チョコレートボンボンを
口の中に放り込んだ。

「つまりですね・・・」

口の中に放り込んだそれを、咀嚼しながらLは憶測する。

「息子さんがキラだったと想定しましょう。そして二人がさっき夜神さんが言っていた関係・・・もしくはそれ以上だったとします。
もしそうだとしたら、言っている可能性があるということですよ。自分はキラだと」
「何故だ!?・・・仮に・・・絶対ないとは思うが息子がキラだったとしよう。
それで、ちゃんに自分がキラだと告げるメリットは」
「メリットとかそういった人間的な思考から発されたものではなく、ただ本能的に・・・と言った方が正しいのではないでしょうか。
お互いの考えていることが分かる。そのような関係になる人など、一生涯に出来るか出来ないかです。
出来たらその人は自分にとってかけがえのない存在になるでしょう。だからです」
「つまりは・・・」
「嫌われたくない。秘密を作りたくない。二人だけの秘密を共有したい・・・といったところでしょうか。
あくまで本能的に。己の欲望のままに。そしてこれは憶測です」

話し終わったらしく、Lはまたチョコレートボンボンを口の中に放り込み
チョコレートの甘さで充満した口の中に、砂糖たっぷりの紅茶を流し込んだ。

夜神局長は、握り締めた両手を怒りで震わせていたが、大きく息を吐いたと同時に
振るえはとまり、ドサッと椅子に座り込んだ。

「どっちにしても、その憶測が外れて欲しいことには変わらない」
「はい」

相槌だけ打って、Lは紅茶を啜った。


まだ名前しか知らない〔〕の存在。
でもその存在が妙にひっかり、気になったのは事実。
Lは、まだ見たこともないを早くこの目で見てみたいと
難解な捜査とは違った興味を覚えたのだった。

そこに人間的思考はない。
ただ、本能的に。

















 ++++++++++++++++++

やぁ〜っとLたん登場です!
はぁ、やっと出せた♪
でも、脇役だから。脇役なの・・・・・・

今回、デスノ夢を書くのは難しいと実感いたしました。
理屈とかさ・・・良く分からないもん。
なのでおかしな所がこれから多々あると思いますが
目を瞑って下さいませ(汗)




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